Karate Combat のおもしろポイント
Unreal Engine
彼らが試した方式には、完全にバーチャルな環境に闘技場を置くというのがありました。そして、これが一番人気があると判明するのです。「若い世代は、世界貿易センターのテッペンで開催された試合よりも、仮想環境での試合を好んでいます」と Bryan 氏は明かします。「共感を得られることが分かったため、仮想環境を作れるようになるべきだと私たちは話し合いました。」
https://www.youtube.com/watch?v=CVurSImUFhE
分権化
ファンの声をインタビューから間接的に反映するだけでなく、一人ひとりの意思を直接リーグ運営に取り込む、と〈Karate Combat〉は意気込む。実際〈Karate Combat〉は、運営組織を2023年1月にDAOへ移行し、ファントークンの総価値の50%をファンやアスリートに配布し、ガバナンスを分散化した世界初のスポーツリーグとなった。
さらにもうひとつ異なり、かつ最もユニークなのは、ファントークンの増やし方である。「$KARATE」は現実の資産をいくら積んでも大量に購入することができない。そもそもトークンを申請すると決まった量が無料で配布されるのだが、それを増やす手段は試合への「ベッティング」(賭け)なのだ。「Up Only Gaming」というアプリ上で試合の勝敗を予想し、当たればトークンは増える。なお、予想を外してもトークンの保有量は減らない。
「投機目的の人」よりも「熱心に試合を観戦したり選手を応援したりする人」を集める仕組みになっていそう。なるほどな〜と思った。
リーグ・プレジデントのコヴァーチ氏はこの点に関して次のように言及した。「スポーツ界は、ソーシャルメディアやデジタルゲームで成長した新しい世代のファンとのエンゲージメントを高めるために、進化しなければなりません。彼らは、受動的な視聴者ではなく、積極的な参加者でありたいと思っている」
これはスポーツに限らず、他の多くの業界についても受け止めた方がいいメッセージだと思う。 ゲーム性が〈Karate Combat〉にうまく噛み合っているのは、格闘技という競技の特性にもよる。例えばベッティングにおいて、集団競技では個人の能力に加えてチームの戦略・スタイル、対戦相手やフィールドとの相性など、パラメータが複雑に入り組んでいて判断は容易ではない。一方、1対1かつ道具を使用しない格闘技では、(おおざっぱに言えば)アスリート個人の能力と対戦相手との相性を分析すればよい。